BMW MINIの代名詞とも言えるハッチバックモデルのMINI 3-DOOR。お洒落なカラーバリエーションと充実した装備が持ち味で、BMW MINIの登場以降、多くの方に愛されてきました。
そんなMINI 3-DOORが、2024年3月に約10年ぶりのフルモデルチェンジを実施。これまでのMINIらしさをベースに、さらにシンプルで未来的なモデルへと進化を遂げました。
そこで本記事では、新しくなったMINI 3-DOORの詳細スペックや、従来モデルとの違いをご紹介していきます。
生まれ変わったMINI 3-DOORの魅力を、ぜひお確かめください。
目次
MINI 3-DOOR(F66/JO1)とは
BMW MINIの3ドアモデルは、コンパクトで愛くるしい見た目と、キビキビとしたハンドリングが持ち味。「最もMINIらしい」モデルと言えるかもしれません。
そして今回登場した新型BMW MINI 3-DOORは、「カリスマティック・シンプリシティ」と呼ばれる新しいデザイン言語を採用。
シンプルさを極めたデザインはもちろん、ホイールや内装の一部には再生素材が使われ、サステナビリティにも配慮された設計にもなっています。
また、新型BMW MINI 3-DOORから全てのモデルに「COOPER」という名前が付けられるようになりました。
さらに、本モデルから3ドアモデルで初の完全電動モデル「BEV」が追加されているのも大きなポイントです。
ちなみに本モデルからモデルコードは「F66(エンジンモデル)」と「JO1(BEVモデル)」の2種類に分けられています。
「COOPER」は元々スポーツモデルに付けられていたグレード名
本モデルから全てのモデルに付けられるようになった「COOPER」。馴染み深い呼び名であるため、「MINI=COOPER」とイメージされる方も多いのではないでしょうか。
では一体どうして「COOPER」と呼ばれているのでしょう。
実は「COOPER」という呼び名は、クラシックMiniの生みの親アレック・イシゴニス氏の友人、ジョン・クーパー氏の名前が由来となっています。
ジョン・クーパー氏は天才的なエンジニアで、当時のクラシックMiniのポテンシャルの高さをいち早く見抜き、ラリー仕様車の提案や、オリジナルのチューニングキットの開発を進めていました。
ジョン・クーパー氏が手掛けたレース仕様車「Mini Cooper」は、当時のラリーで圧倒的な強さを発揮します。
やがてレースで培ったノウハウを取り入れた市販モデル「Mini Cooper」が発売されると、瞬く間に「Mini=Mini Cooper」というイメージが定着していくようになりました。
そしてMINIがBMW傘下となってからも「COOPER」の名前はグレード名に引き継がれていきます。
ちなみに最上級のスポーツグレードには、ジョン・クーパー氏に敬意を込め、「ジョン・クーパー・ワークス」と名付けられています。
新型BMW 3-DOOR(F66/JO1)の特徴
約10年ぶりのフルモデルチェンジによって登場したBMW MINI 3-DOOR。
ここでは、より具体的に、
- エクステリア
- インテリア
- 居住性・収納能力
- ドライビングテクノロジー
- デジタルテクノロジー
5つの項目に分けてご紹介していきます。
エクステリア
新型のフロントグリルは八角形になり、ヘッドライトは円形のLED仕様を標準装備。ボンネットは従来のフェンダー一体型から、上部のみ独立して開閉する仕様に変更されています。
また、テールランプもLED仕様となり、より小さな三角形状になりました。
ちなみにBEVモデルには、これまでのMINIのエクステリアデザインの特徴であったホイールアーチやサイドスカットルは使われておらず、よりすっきりとした見た目に仕上がっています。
インテリア
インテリアで最も特徴的なのが、インパネ中央に設置された円形のセンターメーターとトグルスイッチ。
センターメーターは初代BMW MINIの時代から採用されていましたが、今回から「円形有機ELセンター・ディスプレイ」を採用。より先進的になりました。
直径240mmのガラスディスプレイはタッチパネル式となっており、計器類やナビゲーションなど、運転に必要な機能は全て一つに。ちなみにこちらは世界初の仕様となります。
また、「円形有機ELセンター・ディスプレイ」の下に設けられたトグルスイッには、エンジンスタートや走行モードの切り替えスイッチが割り当てられています。
さらに、本モデルからオプションのトリムがEssential、Classic、Favoured、JCWの4つが用意され、オーナー様のお好みのデザインに仕上げられるようになっています。
居住性・収納能力
3ドアモデルはハッチバックタイプで、後部スペースも余裕のある設計になっています。大人が長時間座り続けても快適にお過ごしいただけるでしょう。
また、リアシートは6:4の分割式を採用。標準のままでも210L、片方のシートを畳めば650L、両方のシートを畳むと最大800Lの収納能力があります。
ドライビングテクノロジー
新設計のパワートレインを搭載する新型BMW MINI 3-DOOR。
エンジンモデルには専用のターボエンジンを、BEVモデルにはフロントに電気モーターを搭載しています。
また、両モデル共に走行状況に応じて3つのドライブモードに切り替えられる「MINIエクスペリエンス・モード」も搭載。
燃費を抑えた「グリーン・モード」や、快適な乗り味の「コア・モード」、切れ味鋭い加速が楽しめる「ゴーカート・モード」、この中から自由にご選択いただけます。
ちなみに「ゴーカート・モード」を設定すれば、MINI独自の「ゴーカートフィーリング」がお楽しみいただけるでしょう。
デジタルテクノロジー
先ほどご紹介した「円形有機ELセンター・ディスプレイ」には、「MINIインテリジェント・パーソナル・アシスタント」も備わっています。
こちらは音声操作機能となっており、ドライバーの呼びかけでナビや空調調整などが簡単に行えます。
また、内蔵されているクラウドベースの専用ナビゲーションは、目的地を設定すれば、ルート上の渋滞情報も把握した上で最短ルートを設定してくれます。(月額のMINIコネクテッド費用をお支払いいただくと、ルート外の渋滞情報もご検索いただけます)
さらに、車間距離や速度を一定に保つ「クルーズコントロール」や、車線内の維持をサポートする「レーン・チェンジ・ウォーニング 」、狭いところでの駐車も楽に行える「パーキング・アシスト」などといった、ドライバーアシスト機能も満載。
運転に慣れていない方や、市街地など交通量が多い地域にお住まいの方も、安心してドライブがお楽しみいただけるでしょう。
新型 MINI 3-DOOR(F66/JO1)のモデルラインナップ
新型BMW MINI 3-DOORは、以下の4モデルがラインナップされています。
- COOPER C
- COOPER S
- COOPER E
- COOPER SE
エンジンモデルの「COOPER C」と、BEVモデルの「COOPER E」、そしてそれぞれをベースとした上位グレード「S」が設定されています。
各グレードの特徴も見ていきましょう。
COOPER C
ガソリンモデルのベーシックグレード。新世代のターボエンジンを搭載し、優れた低燃費とキビキビとした走りの両方が持ち味です。
また、基本は16インチタイヤが装着され、ルーフ&ミラーキャップはボディカラーと同色ですが、トリムによってはオプションでホイールやカラーのカスタマイズも可能です。
リーズナブルな価格ですが、ご満足いただける仕様が揃ったスタンダードなモデルだと言えるでしょう。
COOPER S
「COOPER C」よりもさらに高出力なエンジンを搭載したスポーツグレードです。
ホイールも一回り大きな17インチが標準装備されており、高速道路からワインディングロードまで快適に巡航いただけます。
また、余裕のあるパワーで、街中のワインディングでは切れ味鋭いコーナリングが楽しめます。
純粋にBMW MINIの走りを楽しみたいという方に最適なモデルだと言えるでしょう。
COOPER E
BEVモデルのベーシックグレードです。
エンジンの代わりに専用設計の電気モーターを搭載し、リチウムイオンバッテリーは床下に搭載。ガソリンモデルと変わらない居住・収納スペースが確保されています。
専用設計の電気モーターは、エンジンモデルでは味わえない加速時の高トルクを発揮。特に走り始めはモーター特有の力強い加速が味わえるでしょう。
また、バッテリーへの充電は、ご家庭の駐車場や、商業施設などに設置されている充電スポットから行えます。
電動モデルの入門モデルとしても最適なMINIだと言えるでしょう。
COOPER SE
ベーシックグレードの「COOPER E」よりも、さらに高出力なモーターと大容量バッテリーを搭載したモデルです。
航続距離も長く、AC普通充電に加えてDC急速充電にも対応しているため、ガソリン車と遜色のない長時間の運転も可能です。
普段から頻繁にお車にお乗りいただく方にも自信を持っておすすめできるモデルです。
従来モデル(R50・R56・F56)との違い
新型BMW MINI 3-DOORは「”LESS IS MORE” より少なく、より豊かに」というコンセプト通り、従来モデルと比べてシンプルなデザインになっています。
ボディサイズは5ナンバーから3ナンバーへと拡大された前モデル(F56)と比べると、新型のF66は全長+10mm、全幅+20mm、全高+25mmと、わずかに大きくなっています。
(JO1はF66と比べて全長が15mm短くなっていますが、全幅10mm、全高5mm大きくなっています。)
標準状態の収納容量は新型(F66/JO1)の方が1Lほど劣りますが、リアシート収納時の最大容量は800Lと、前モデルと比べて70L程広くなっています。
使い勝手の面では、新型の方が優れていると言えるでしょう。
参考に、これまでのBMW MINIの3Dシリーズの車体各サイズも掲載させて頂きます。
R50 | R56 | F56 | F66(エンジンモデル) | JO1(BEVモデル) | |
全長・全幅・全高(mm) | 3650×1690×1455 | 3740×1685×1430 | 3865×1725×1430 | 3875×1745×1455 | 3860×1755×1460 |
ホイールベース(mm) | 2465 | 2465 | 2495 | 2495 | 2525 |
収納容量(L) | 150 | 160 | 211-731(後席収納時) | 210-800(後席収納時) | 210-800(後席収納時) |
また、本モデルからSDGsへの取り組みの一環として、環境に配慮した素材が使われています。
さらに、これまでのモデルにはディーゼルモデルが設定されていましたが、本モデルからBEVモデルへと変更されています。
まとめ
新型BMW MINI 3-DOORの特徴や魅力、従来モデルとの違いをご紹介しました。
2014年の登場から多くのユーザーに支えられてきた3ドアモデルは、さらにシンプルで近未来的になり、次世代を担う新しいパワートレインも搭載しています。
見た目も機能もパワートレインも、全てが一新された新型BMW MINI 3-DOOR。
現在プレオーダーの受付も行っております。
各モデルの詳細情報等、気になることがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。